難しい選択
2013-08-19


老齢の母親に、肺に腫瘍の疑いで要再検という健康診断の結果が届いてしまいました。

 主治医にレントゲンの映像を確認して貰ったところ、やはり「なにかある。」 はっきりとは言いませんが、悪性腫瘍を強く疑っている様子で、判断力が衰えてしまった本人に代わって、私にどうするか問うてきました。
 
 子供として親に長生きして欲しいのは当然ですが、早く天国の夫に迎えに来てほしいと願う母の気持ちも大切にしたい。
 主治医からは再検査を受けないという選択肢も提示されましたが、まずは正確な状態を把握して、それから治療するのか、緩和ケアだけをするのかを考えようと思って、母にCTによる再検査を受けて貰うことにしました。

 体力的にも、気力的にもきつい夏場、遠方まで出かける再検査を渋った母を説得して、先週の水曜日何とかCT検査を受けてきました。

 そして先ほど、主治医から再検査の結果を伝える電話をもらいました。「CTでは、健康診断の時に腫瘍があると思われた場所に、なにも見つかりませんでした。」

 思わず「ありがとうございました!」と大声で礼を言ってしまいました。本当は主治医の勘違いでここしばらく不安にさせられたので、文句の一つも言っても良かったのに。

 今回は間違いで済みましたが、これからだんだんに母に残りの人生をどのように過ごしてもらうのが一番良いのか、悩んで選択をする場面が増えていくのだろうなと感じています。
 口では「早くお父さんの元に行きたい。」と言いながら、足腰が衰えて動けなくならないようにと、毎日散歩を欠かさない前向きな姿。そのどちらが母の本音なのかときどきわからなくなります。

 もしかすると、難しい選択は親が子供に与える卒業試験なのかもしれませんね。
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