絵本紹介(183) でっこりぼっこり
2015-04-02


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題名    : でっこりぼっこり
作     : 高畠 那生
発行所  : 絵本館

 「光あるところに影がある。」 子供の頃大好きだったアニメ「サスケ」の始まりのフレーズです。今日ご紹介する絵本は「でっこりあるところにぼっこりがある」とでも言いますか、徹底的にナンセンスなユーモア絵本です。


 たぶんアフリカのサバンナに、変な形をした台地が見えます。
 たぶんクロヒョウと思える眼鏡をかけた変な動物が、台地を指さして「これはきょだいじんのあしあとなのです」と物知り顔に解説しますが、ん?足跡がなんで盛り上がっているんだ?禺画像]

 答えは、ある日きょだいじんがマラソンを始めたところ、きょだいじんの足が地面に着く度に地面が足の形にへこんで、反動で地球の裏側で、足跡のでっぱりができたのでした。

 つまり、どこかがぼっこりへこめば、どこかがでっこりでっぱるという理屈です。

 きょだいじんの足型にへこんだ穴は、水を張ってプールにしたり、5本の指の跡を個室にした公共トイレにしたり、ニワトリを飼ったり、いろいろな使い道があって重宝です。

 ところが、あれっ、地球の裏側まで走ってきたきょだいじんが、こんどはぼっこりでっぱった足跡の上を踏んづけて、足跡を元通りに直しながら駆けて行きます。

 これで出っ張ったでっこりもへこんだぼっこりもどちらも元通りになってめでたしめでたし。。。と行きたいところですが。
 プールやトイレや養鶏場に使っていた人たちは大慌て。
 水は溢れて流されるし、ニワトリは囲いが無くなって好き勝手な方角に逃げて行きました。禺画像]

 おっと、ここできょだいじんがつまずいて頭から地面にめり込んでしまいました。
 きょだいじんの顔の形にぼっこりができた。。。と、いうことは、どこかにきょだいじんの顔の形のでっこりが。。。

   地図上には巨人の足跡伝説のある湖水を時々見かけますが、この絵本の様に、足跡でへこむ分地球の反対側では出っ張っているはずだというというアイデアは、とても斬新な発想ですね。
[絵本]

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