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題名 : はっぱのおうち
作 : 征矢 清
絵 : 林 明子
発行所 : 福音館書店
6月に入って、沖縄から九州は梅雨に入りましたね。関東も晴天続きだった5月とはちょっと雰囲気が変わってきましたので、梅雨がもうすぐそこまで来ていそうです。
雨はとかくうっとおしく感じてしまうものですが、ちょっとゆとりを持って振り返ると、意外と心が潤う天からの恵みかもしれません。と、言うことで雨に因んだ素敵な絵本を何冊かご紹介していきますね。今日は30年も前に発行されて、でも人気の衰えない絵本のご紹介です。
さちという名前の小さな女の子が庭で遊んでいると、ポツリ。雨粒がぽつんとほっぺたに落ちてきました。
「ひゃーっ、つめたい!」
今度は鼻の頭にもぽつん、足にもぽつん。
でも大丈夫。さちにはちゃんと隠れるお家があるんです。
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「ほらね、はっぱの やねは いい やねなの」
でも、せっかくのお家にカマキリが入ってきました。
「いや、いや。こっち こないで あっち むいてて」
と言うと、カマキリは向こうを向いてくれました。
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すると今度はひらひらひら。モンシロチョウが入ってきました。
それだけではありません。
葉っぱの間からはコガネムシが出てきて、さちの頭にはテントウムシがとまりました。
「みーんな おなじうちの ひとみたい」
さちはなんだか楽しくなってきてしまいました。
やがて雨が止んでお空が明るくなると、
「ほら、 もう あめ やんだよ。ほんとの おうちへ かえろう。 みんな かえろう。 おかあさんが まってるもん。」
禺画像] 林明子さんの絵は、可愛くて懐かしくて、いろいろな思い出を刺激してくれます。
信じて貰えないかもしれませんが、オジサンにだって庭遊びが似合う年頃があったんですよ。裏庭から土手をよじ登ると東郷神社の敷地だったので、毎日の様に池に遊びに出かけていました。
急な雨でこの絵本のように雨宿りしたのは、東郷神社の橋の下。かわいい虫たちの代わりに、ホームレスのおじさんの住処になってたっけ。つい最近新しいビル建設で取り払われてしまって残念です。
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